ダクタリブログ
17. 下痢 −治療受け脱水状態防ごう−
2009.11.13
   下痢は、原因究明が何よりも大切です。大量の下痢は常に深刻な体の脱水状態を招くことにつながっていますから、できるだけ早く病院で検査、治療を受けて下さい。
 直腸にある新鮮な便のなかの寄生虫や虫卵の有無、さらに染色して、細菌の種類や便中に出ているいろいろな細胞などを直接顕微鏡で検査してもらいましょう。
 また、一回が大量で回数は少ない小腸性のものと、少量でもやたらに回数の多い大腸性のものがありますので、的確に獣医師に症状を伝えましょう。
 たかが下痢ぐらい、と思いがちですが、ひどい下痢では、大変多くの水分と、生命にとって重要な電解質が失われることになります。その結果、血液が濃縮して脱水状態になります。これに食欲不振や発熱が伴えば、さらに脱水状態は進行し、全身をめぐる血液と体液が不足して生命を脅かす状態になります。
 犬も人間も体から約12%の水分が失われるだけで、生命の危機にさらされます。特に小型犬や子犬、さらに高齢であればあるほど脱水状態が進みやすいのです。したがって、幼犬や高齢犬ほど早く原因をつかみ、正しい治療をしてもらうことが大切です。
 また、腎臓の病気がある熟年犬や高齢犬は、脱水状態になるだけで病気が悪化して、腎不全の状態から、大変危険な尿毒症へと進むことも多いのです。
 下痢の犬に対する家での応急処置は、食事や水を与えず氷を与えることです。水の代わりに氷を与えるのは、犬がのどが渇くために一時に大量の水を飲むことによって、胃が刺激され、嘔吐や下痢がさらに激しくなることがあるためです。
 病院での適切な検査、早い診断と治療が犬の生命を救います。
(産経新聞生活改革面掲載済み)

  

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