犬が食べたものを吐くと、誰もが胃が悪いと考えます。確かに胃腸が悪いときには吐きやすいのですが、実は胃腸とは関係のない、内臓の病気でも嘔吐は起こるのです。
犬が吐いたらまず、動物病院で胃あるいは腸などの消化器官に異常があるかないかを調べてらい、さらに異物が胃を刺激したり、腸に詰まったりしていないかどうかも調べてもらいましょう。ほかにも、腸の中で毒素を出す細菌による病気や、寄生虫による病気なども考えられます。さらに内臓の腫瘍、腎臓、肝臓や膵臓に問題がある場合など、多くの重い病気が原因で嘔吐が起きていることも考えてやらなければなりません。
嘔吐の症状が見られたら、食事や水を与えず氷を与えておくようにします。犬に水を与えないのは、犬が一時に大量の水を飲んだことで、胃が刺激されて嘔吐がさらに激しくならないようにするためです。代わりに氷を与えるのは、できるだけ嘔吐が起こらないようにしながら脱水を少しでも軽くするためです。これは、急性の下痢の時も同じようにします。体の水分が不足すれば、脱水症状となり生命が危険にさらされるだけではなく、隠れていた慢性の腎臓病などがある犬だと急に悪化したりしますので十分注意してください。
吐く状況もさまざまですが、1.吐いている頻度 2.色はどうか 3.繰り返し吐くのか 4.水を多量に飲んでないか 5.何も食べないのに吐き気があり、吐いたものが茶色くないか―などをよく観察して、獣医師に症状を的確に伝えましょう。そして病気の有無を確かめるための詳しい診察、検査、診断を受けましょう。
吐いても、一回だけでけろりとして、元気も食欲もいつも通りであればまず心配はありません。しかし、いつまでも様子が違う場合は、必ず病院で診てもらうようにして下さい。
(産経新聞生活改革面掲載済み)
▲TOP